アベイラブル・ライト・フォトグラフィーと気張ってみても家族写真や記念写真にストロボはつきもの、ところがいろいろな機能が付いているにもかかわらず、「しまった！」結局、「あたしのコンパクトの方がぜーんぜんうまく撮れてるぅ」とか言われるだけなら、まだしも「結局、ダメなのよネ！ダーメッ！」と言われないようにおさらいしましょう！

まず、Ｒ７に使用できるストロボは、原則 SCA300 の基準に適合したもので、（SCA500も適合しますが、省略）Ｒ７では、SCA 351という専用アダプターを介して Metz社のストロボ等に接続します。欧州では他社からもこの規格適合のストロボが出ていますし、香港あたりでもたまに中古を見掛けますが、日本では、ほぼ Metz社製品です。

M6TTLやR8用のライカ社純正ストロボは、SCA3501という上位規格適合のストロボで、Ｒ７では試したことがありません。また、ミノルタCLE専用のストロボは、少なくとも絞り優先（Ａ）モードでは、結果から判断して使用可能の様ですが、撮影直後の「適性露出されたかどうか」の確認ができないので、不安になってしまいます。

Ｒ７でのストロボ撮影の要点は一言で言えば、「ストロボを主光源とするかフィルインの様に補助光源として用いるか？」です。つまり、ストロボの光を主光源として、ビシッっとストロボ撮影をする場合と補助光源として、逆光時に顔が暗くならないようにしたり、スローシンクロを行ったりする場合に分けて考えると分かり易くなりますです。

マニュアル（ｍ）モードでの利用

ストロボが主光源となります。シャッター・スピードは任意に4sec.-1/90sec. のセットが可能ですが、1/125sec.より速いシャッター・スピードを選んだ場合、自動的に1/100sec.に設定されます。従って、主たる被写体をストロボの光で捕らえ、背景となる夜景を撮ったり、意図的にブラしたりする場合には、このモードで、スローシャッターにセットしてストロボを発光させればいいことになります。仮に日中シンクロを行った場合で、セットした絞りとシャッター・スピードでは、露出オーバーになる場合には、ファインダー内の１００という数字が点滅します。その時には、絞りを絞り込む必要があります。

絞り優先（Ａ）モードでの利用

ストロボが主光源となります。シャッター・スピードは自動的に1/100sec.に設定されます。仮に日中シンクロを行ったりして、セットした絞りと1/100sec.で、露出オーバーになる場合は、ファインダー内の１００という数字が点滅します。その時には絞りを絞り込む必要があります。

プログラム（Ｐ）モードでの利用

ストロボは状況に応じて、主光源或いは補助光源になります。

ストロボが主光源になる場合、つまりかなり暗い状態では、シャッター・スピードは自動的に1/100sec.また絞りは自動的にf5.6に固定され、ストロボの光量は、ＴＴＬで自動的に制御されます。

ストロボが補助光源になる場合は、つまり逆光時等は、シャッター・スピードは自動的に1/100sec.になり、絞りも自動的に最大絞りから最小絞りの間で、決定されます。周辺の明るさの影響を加味したフィルイン・フラッシュになり、ファインダー内に三と表示されます。

ストロボの発光が必要ないとカメラが判断するような高輝度の場合は、シャッター・スピードは自動的に1/2000sec.となり、絞りも自動的にセットされます。

シャッター優先（Ｔ）モードでの利用

ストロボは補助光源になります。シャッター・スピードは任意に4sec.-1/90sec.でのセットが可能で、それ以上のシャッター・スピードをセットした場合は、自動的に1/100sec.になります。絞りは自動的にセットされます。また、ファインダー内に三と表示されます。

最速のシャッター・スピード（1/100sec.)でも露出オーバーになるような場合はファインダー内の１００が点滅します。この場合、ストロボの使用は、不適切ということになります。