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ある時期、このカメラを「実際に」仕事に使い、クライアントへのプレゼン用にはＦ４を携えていく。という話を聞いたことがある。Ｆ４とほぼ同機能であるにも関わらず、殆どＦ３と同じ外形寸法及び重量であることから、重宝されたとも聞く。
大向こうを唸らせる「見映え」はないが、文句も言わずに良く働いてくれるというイメージがあり、そのせいか筆者のＦ４は、新品同様であるが、この機体は「スレスレ」になってしまった。
このニコン一桁機種の「サブ」という存在は、この後もＦ９０、Ｆ１００と引き継がれていくが、Ｆ９０がＦ４よりも優れたストロボ調光機能を持ったおかげで、暫くはメイン機の立場となったり、Ｆ１００が機能性でＦ５の代替機種として選ばれるのとは違い、Ｆ４の影に「そっと」寄り添うように存在したそういう「奥床しい」存在である。
個人的には、ボタン＋シングル・ダイアル操作の方が、ダブル・ダイアルより好きなのと絞り優先時に、実際にレンズの絞りリング操作によって（のみ）絞り値が設定されるのが感覚的に好きで使っている。残念ながらマニュアル・レンズでは絞り値の表示がボディ側にはされないが、Ｆ３と一緒に使ってもストレスが少ない。
現行のＡＦ−ＳレンズでのＡＦが未対応ということは、もう「切り捨てられた」機種なのだろうが、もったいない話である。
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