旗の色の描出が特に優れているとも思わないが、素直な描写である。ピント面のシャープさは充分であるがやや平面的な感じが残る。

落ち着いた描写である。手前の女性の髪の毛の描写が潰れ気味なのが気になるが、新聞の文字が判読可能なくらいだから、解像力は充分なのだろう。だが、思わず「触ってみたく」なるほどの質感は無い。それよりも後ろ向きの女性の染めた髪の描写の方が凄い。描写の傾向が Summicron-R 35mm/f2 2nd Version にも似ている気がする。この明るさのレンズではボケがうるさそうなイメージがあったが悪くない。

重厚な描写である。前景の波も立体感を保ち、破綻が無い。遠景もきちんと描写している。

やや、煙ったような夕日の情景だが、太陽を入れても破綻が無く風景撮影に向くようである。空の青みもうまく描出しており。素直な描写だと思う。

中景から遠景にかけて優れた描写をする。解像力も充分で、構造物の細部をきちんと描画する。現代的な色再現である。